d2G4とはなんですか?

お客様の製品仕様・危険場所・対象ガスを元に選定される防爆クラスになります。
『d』は防爆構造の種類となり、耐圧防爆構造になります。
『2』は爆発等級となり、可燃性ガスが爆発した時の破壊力により分類されます。
『G4』は発火度となり、可燃性ガスが自然発火してしまう温度により分類されます。

防爆表記の説明。

防爆構造について

電気機器の防爆構造は、防爆性を保持する為のプロセスにより、主に下記8種に分類されており、「危険場所の種類」により適用可能な防爆構造がそれぞれ定められております。

耐圧防爆構造
記号(d)
全閉構造で容器内部で爆発性ガスの爆発が起こった場合に、容器がその圧力に耐え、かつ、外部の爆発性ガスに引火するおそれのないようにした構造
油入防爆構造
記号(o)
電気機器の電気火花またはア-クを発する部分を油中に収め、油面上に存在する爆発性ガスに引火するおそれがないようにした構造
内圧防爆構造
記号(f)
容器の内部に保護気体(清浄な空気または不活性ガス)を圧入して内圧を保持することによって爆発性ガスが侵入するのを防止した構造
安全増防爆構造
記号(e)
正常時及び事故時に発生する電気火花または高温部を生じてはならない部分に、これらが発生するのを防止するように、構造上及び温度上昇について特に安全度を増加した構造
本質安全防爆構造
記号(i)
正常時及び事故発生に発生する電気火花または高温部により爆発性ガスに点火しないことが公的機関において試験その他によって確認された構造
特殊防爆構造
記号(s)
記号(d. o. f .e. i)以外の構造で、爆発性ガスの引火を防止できることが公的機関において試験その他によって確認された構造
非点火防爆構造
記号(n)
正常運転中及び特定の異常状態で、周囲の可燃性物質が存在する雰囲気を発火させる能力のない電気機器に適用する防爆構造
樹脂充填防爆構造
記号(m)
火花又は熱により爆発性雰囲気を発火させることができる部分が、運転中に発火源とならないように、樹脂の中に囲い込んだ防爆構造

日本電熱では、「安全増防爆構造」以外にも、「耐圧防爆構造」「内圧防爆構造」に対応した電気ヒーターを製作することが可能です。但し、製品構成上の主要部材である「シーズヒーター(指針上はスペースヒーター」が「安全増防爆構造」に該当する為、いずれの場合でも「安全増防爆構造」を含んだ記号となります。

例1)電気ヒーターの端子箱を「耐圧防爆構造」とした場合・・・ed2G1
例2)装置全体を「内圧防爆構造」とした場合・・・feG1

防爆構造について詳しくはこちら

爆発等級について

危険雰囲気が生成される頻度や時間によって、危険の度合いが定められています。
代表的な爆発性ガスの爆発等級と発火度は下記のようになります。

代表的な爆発性ガスの爆発等級および発火度(工場電気設備防爆指針による分類)

G1G2G3G4G5
1 アセトン
アンモニア
一酸化炭素
エタン
酢酸
酢酸エチル
トルエン
ベンゼン
メタン
エタノール
酢酸イソベンチル
1-ブタノール
ブタン
無水酢酸
プロパン
メタノール
ガソリン
ヘキサン
アセトアルデヒド
ジエチルエーテル
2 石炭ガス エチレン
エチレンオキシド
3 水性ガス
水素
アセチレン 二硫化炭素

爆発等級の分類について詳しくはこちら

発火度について

発火度の分類は下記のようになります。

発火度発火点(℃)許容最高表面温度(℃)
G1 450を超えるもの 360
G2 300を超え450以下 240
G3 200を超え300以下 160
G4 135を超え200以下 110
G5 100を超え135以下 80

無料ダウンロード資料「防爆の基礎知識」

防爆の基礎知識を集めた資料をご用意しました。ぜひご活用ください。
・防爆とは?
・防爆に関する法律について
・防爆の種類
・危険箇所の分類について
・防爆検定について

その他の記事

日本電熱の防爆製品のご案内

高い要求に対し経験と技術で最適なヒーターを提案します。様々な問題点に対し取り扱う製品を基に既製品にはないオーダーメードの製品も製作することが可能です。