防爆仕様
ヒーター単体の防爆準拠品から、大型装置(ユニット)まで
防爆検定品の設計・製作に対応
石油精製・石油化学・化学合成プラントなど、可燃性ガスや可燃性液体の蒸気が空気中に存在する可能性がある危険場所で、電気機械器具を設置・使用する場合は、TIIS等の国から許可を受けた登録検定機関による防爆型式検定を受ける必要があります。
また、海外の認証を取得している防爆機器でも、国内で使用する場合は、別途検定を受ける必要があります。
日本電熱では、ヒーター単体の防爆準拠品から大型装置の検定品まで、お客様の多種多様なご要望に対応した防爆電気ヒーターを設計・製作することが可能です。
防爆ヒーター
- サーキュレーションヒーター
防爆検定品も製作可能です。 - IH加熱反応釜
防爆検定品等、各種カスタマイズが可能です。 - 熱媒循環温調装置
大型循環温調装置の防爆検定品も製作可能です。
防爆仕様の概要
防爆に関する法律について
「労働安全衛生法」「電気事業法」「消防法」等によって爆発による労働災害防止措置が事業者に義務付けられています。
防爆電気機器は国内検定合格品が必須
労働安全衛生規則第280条において、引火性物質の蒸気または可燃性ガスが爆発の危険のある濃度に達するおそれのある場所では、その危険箇所に応じた防爆性能をもつ防爆電気機器を使用することが定められています。防爆電気機器は、労働安全衛生法により、厚生労働大臣が定める規格(電気機械器具防爆構造規格)を具備していなければ、譲渡・貸与・設置が禁止されており、製造者・輸入者は国内での防爆型式検定を受けることが義務付けられています。
日本電熱では「構造規格」「国際整合指針」のどちら構造でも設計・製作が可能です。お気軽にご相談ください。(但し、お客様の使用条件によっては「国際整合指針」を適用できないケースもあります。)
防爆の危険場所の種類
工場電気設備防爆指針では、その危険度に応じて危険場所を以下の3種類に分類しています。日本電熱の防爆製品は、第二類危険箇所での使用が可能となります。
特別危険箇所 (0種場所、Zone0) |
爆発性雰囲気が通常の状態において、連続してまたは長時間にわてって、もしくは頻繁に存在する場所 |
---|---|
第一類危険箇所 (1種場所、Zone1) |
通常の状態において、爆発性雰囲気をしばしば生成するおそれがある場所 |
第二類危険箇所 (2種場所、Zone2) |
通常の状態において、爆発性雰囲気を生成するおそれが少ない、または生成した場合でも短時間しか持続しない場所 |
防爆構造の種類
電気機器の防爆構造は、防爆性を保持する為のプロセスにより、主に下記8種に分類されており、「危険場所の種類」により適用可能な防爆構造がそれぞれ定められております。
耐圧防爆構造 記号(d) | 全閉構造で容器内部で爆発性ガスの爆発が起こった場合に、容器がその圧力に耐え、かつ、外部の爆発性ガスに引火するおそれのないようにした構造 |
---|---|
油入防爆構造 記号(o) |
電気機器の電気火花またはア-クを発する部分を油中に収め、油面上に存在する爆発性ガスに引火するおそれがないようにした構造 |
内圧防爆構造 記号(f) |
容器の内部に保護気体(清浄な空気または不活性ガス)を圧入して内圧を保持することによって爆発性ガスが侵入するのを防止した構造 |
安全増防爆構造 記号(e) |
正常時及び事故時に発生する電気火花または高温部を生じてはならない部分に、これらが発生するのを防止するように、構造上及び温度上昇について特に安全度を増加した構造 |
本質安全防爆構造 記号(i) |
正常時及び事故発生に発生する電気火花または高温部により爆発性ガスに点火しないことが公的機関において試験その他によって確認された構造 |
特殊防爆構造 記号(s) |
記号(d. o. f .e. i)以外の構造で、爆発性ガスの引火を防止できることが公的機関において試験その他によって確認された構造 |
非点火防爆構造 記号(n) |
正常運転中及び特定の異常状態で、周囲の可燃性物質が存在する雰囲気を発火させる能力のない電気機器に適用する防爆構造 |
樹脂充填防爆構造 記号(m) |
火花又は熱により爆発性雰囲気を発火させることができる部分が、運転中に発火源とならないように、樹脂の中に囲い込んだ防爆構造 |
日本電熱では、「安全増防爆構造」以外にも、「耐圧防爆構造」「内圧防爆構造」に対応した電気ヒーターを製作することが可能です。但し、製品構成上の主要部材である「シーズヒーター(指針上はスペースヒーター)」が「安全増防爆構造」に該当する為、いずれの場合でも「安全増防爆構造」を含んだ記号となります。
例1)電気ヒーターの端子箱を「耐圧防爆構造」とした場合・・・ed2G1
例2)装置全体を「内圧防爆構造」とした場合・・・feG1
爆破等級と発火度
爆破等級と発火度
代表的な爆発性ガスの爆発等級および発火度(工場電気設備防爆指針による分類)
G1 | G2 | G3 | G4 | G5 | |
---|---|---|---|---|---|
1 | アセトン アンモニア 一酸化炭素 エタン 酢酸 酢酸エチル トルエン ベンゼン メタン |
エタノール 酢酸イソベンチル 1-ブタノール ブタン 無水酢酸 プロパン メタノール |
ガソリン ヘキサン |
アセトアルデヒド ジエチルエーテル |
|
2 | 石炭ガス | エチレン エチレンオキシド |
|||
3 | 水性ガス 水素 |
アセチレン | 二硫化炭素 |
爆発等級の分類
爆発等級 | スキの奥行25mmにおいて 火炎逸走を生ずるスキの最小値 |
---|---|
1 | 0.6mmを超えるもの |
2 | 0.4mmを超え0.6mm以下のもの |
3 | 0.4mm以下のもの |
発火度の分類
発火度 | 発火点T(℃) | 許容最高表面温度(℃) |
---|---|---|
G1 | 450 を超えるもの | 360 |
G2 | 300 を超え450 以下 | 240 |
G3 | 200 を超え300 以下 | 160 |
G4 | 135 を超え200 以下 | 110 |
G5 | 100 を超え135 以下 | 80 |
装置の表面温度など、可燃性ガスと接触する部分を「発火点×0.8」の温度に収める必要があります。
ヒーター単体での防爆仕様について
電気ヒーターは発熱する機器であるため、温度制御を含めたシステム全体で防爆性を保持する必要があります。
ヒーター単体の場合は「端子箱」および「シーズヒーター」を防爆構造とした準拠品となります。
電気ヒーターの防爆申請範囲
- 「電気ヒーター」「制御用検出器」「保護用検出器」「制御盤」
防爆仕様のヒーターに関する注意点
- ヒーター単体での防爆認定は出来ません。
- 防爆検定を受検する際は、必ず制御盤とセットとなります。
- 防爆機能を保持するための、安全回路が2つ以上あることが必須となります。
日本電熱の防爆仕様の取組み
日本電熱では、ヒーター単体の防爆準拠品から大型装置の検定品まで、お客様の多種多様なご要望に提案から設計・製作、検定受検まで一貫にて対応いたします。ぜひ、お気軽にご相談ください。
防爆仕様のご相談からご納品までの流れ
防爆仕様に関するよくあるご質問
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高い要求に対し経験と技術で最適なヒーターを提案します。様々な問題点に対し取り扱う製品を基に既製品にはないオーダーメードの新製品も製作することが可能です。